デルタ航空の自社ラウンジとして「デルタスカイクラブ」があります。
米国内の「デルタスカイクラブ」については、利用者資格が他のアライアンスに比べて制限されており、このルールを知らないと初めての場合は面食らうかも知れません。
利用者資格について整理を。
デルタスカイクラブ:ゴールドメダリオンでのアクセス&利用規定
デルタ航空メダリオンとスカイチーム会員資格
まず前段として、デルタの会員資格「メダリオン」と、加盟しているアライアンス「スカイチーム」のステータスの紐付けは下記の通り。
デルタ航空 メダリオン会員 |
メンバー | シルバー |
ゴールド |
プラチナ |
ダイヤモンド |
---|---|---|---|---|---|
スカイチーム ステータス |
なし | エリート | エリートプラス | エリートプラス | エリートプラス |
このゴールドメダリオン以上で付与される「エリートプラス」というのが、スターアライアンスで言うところの「ゴールド」、ワンワールドで言うところの「サファイア」に該当。
スカイチームエリートプラス:国際線を含む必要あり
デルタ航空メダリオンゴールド以上、あるいは他社の会員資格でのスカイチームエリートプラス会員でも、米国内線フライトのみの場合は米国内の「デルタスカイクラブ」は利用が出来ません。
利用できるのは下記のケースに当てはまる場合。
- 国際線フライト
- 国際線から米国内線へ乗継ぎ
- 米国内線から国際線へ乗継ぎ
フライト:デルタ航空、あるいはスカイチーム加盟航空会社運航のフライト
同伴者:1名までOK
デルタ航空 メダリオン会員 |
シルバー |
ゴールド |
プラチナ |
ダイヤモンド |
---|---|---|---|---|
スカイチーム ステータス |
エリート | エリートプラス | エリートプラス | エリートプラス |
国際線 | – | |||
国際線→米国内線 | – | |||
米国内線→国際線 | – | |||
米国内線のみ | – | – | – | – |
乗継ぎ便がスカイチーム便以外の場合
ややこしいのが、乗継ぎフライトで前後のどちらかがスカイチーム運航便以外の場合。
そのようなケースは限られそうですが、例えば下記のようなケース。
- デルタ航空 → ヴァージンアトランティックの乗継ぎチケット
この場合は下記表では上段側のケースに当てはまるので、乗継ぎ空港でのデルタスカイクラブは利用できません。
デルタ航空 メダリオン会員 |
ゴールド |
プラチナ |
ダイヤモンド |
|
---|---|---|---|---|
スカイチーム ステータス |
エリートプラス | エリートプラス | エリートプラス | |
デルタ* → スカイチーム以外 |
出発空港 Sky Club |
|||
乗継空港 Sky Club |
– | – | – | |
スカイチーム以外 → デルタ* |
出発空港 Sky Club |
– | – | – |
乗継空港 Sky Club |
ただし、ヴァージンアトランティック航空に限っては一部フライト・空港に限りクラブハウスラウンジを利用することが可能です。
参考 ヴァージンアトランティック航空のクラブハウスラウンジは利用できますか?
国際線除外地域:グアム線利用時は注意
もう一つワナが。乗継ぎフライトでは国際線フライトが前後どちらかに含まれていればOK。のはずが、下記対象外となる地域がありまして。
- カリブ、グアム、パラオ、サイパン発着便
日本からのフライトの場合グアム、サイパンが特に痛手。ということは成田 – グアム、パラオ、サイパン線の利用時はスカイクラブはエリートプラスでは利用不可となります。
(*サイパン、パラオ線は運休中)
デルタスカイクラブ:その他の利用方法
デルタスカイクラブはゴールドメダリオン、あるいは他社のエリートプラス資格以外でも利用する方法がたくさんあります。
デルタ・ワンあるいはスカイチームのプレミアム・キャビンを利用する
最近の米系エアラインは、それぞれ独自に搭乗クラスの名称を付けてしまい、ぱっと聞いただけではもう何がなんだか。デルタも例に漏れず下記のようなクラス分けです。
一般名称/ | デルタ航空
搭乗クラス名称 |
|
---|---|---|
国際線 (一部長距離国内線) |
国内線 (一部国際線) |
|
いわゆる ファーストクラス |
– | – |
いわゆる ビジネスクラス |
デルタ・ワンスイート* | ファーストクラス |
デルタ・ワン | ||
いわゆる エコノミー・プラス |
デルタ プレミアムセレクト |
– |
いわゆる エコノミー |
デルタ コンフォートプラス |
デルタ コンフォートプラス |
メインキャビン | メインキャビン | |
ベーシックエコノミー | ベーシックエコノミー |
この中で、スカイクラブが利用可能なのは、いわゆるビジネスクラスである「デルタ・ワン」「デルタ・ワンスイート」の利用者になります。
つまり、米国内線のビジネスクラスに該当する「ファーストクラス」利用者はスカイクラブは利用できません。ビジネスクラスなのにファーストクラス・・・。もはや混乱ここに極まれり。
ちなみにデルタでは本当の意味でのファーストクラスは設定されておりません。
参考 デルタ航空:搭乗クラス
参考 Seat Guru:Delta Planes and Seat Maps
国際線除外地域
そしてここにもワナがあり、一部の国際線は米国内線と同じ扱いになります。なので、上のクラスを予約してもファーストクラス扱いなのでスカイクラブは利用不可。対象地域は上と同じく、カリブとミクロネシア線が死亡です。
- カリブ、グアム、パラオ、サイパン発着便
国際線乗継ぎ利用時の国内線でも利用可能
これもまた考え方は、ゴールドメダリオン・スカイチームエリートプラス会員と同じくとなりますが、デルタ・ワン利用の国際線への乗継便を前後に含む場合は、国内線利用時でもスカイクラブが利用可能です。
デルタ:ダイヤモンドメダリオン会員資格でチョイスベネフィットから選択
デルタ航空のマイレージ会員である「メダリオン」の一番上の会員資格『ダイヤモンド』になると、特典として「チョイスベネフィット」というものがもらえます。
デルタ航空 メダリオン会員 |
メンバー | シルバー |
ゴールド |
プラチナ |
ダイヤモンド |
---|---|---|---|---|---|
スカイチーム ステータス |
なし | エリート | エリートプラス | エリートプラス | エリートプラス |
このチョイスベネフィットは、まぁカタログギフト形式と言いますか、特典が多数用意されており、その中から3つを選択することになります。
チョイスベネフィットの中で、スカイクラブに関するものは2種類。
会員種類 | 本人 | 同伴者 | チョイスベネフィット利用数 |
---|---|---|---|
デルタ スカイクラブ :個人会員 |
無制限で利用可能 | 29ドル/人 (一回最大2人まで) |
1つ |
デルタ スカイクラブ :エグゼクティブ会員 |
無制限で利用可能 | 同伴者2名まで無料 | 2つ |
デルタスカイクラブ会員になる
上で触れましたが、デルタスカイクラブを利用できる会員プログラムも用意されています。会員種別は2種類。ちょっとお高め。いやだいぶお高め。これは米国市民でないと元が取れない感じ。
会員種類 | 本人 | 同伴者 | 会費 |
---|---|---|---|
個人会員 | 無制限で利用可能 | 29ドル/人 (一回最大2人まで) |
年会費:745ドル or 70,000マイル or 月々分割払い12回:65ドル |
エグゼクティブ会員 | 無制限で利用可能 | 同伴者2名まで無料 | 年会費:495ドル or 47,000マイル or 月々分割払い12回:45ドル |
提携会社ラウンジの利用
提携会社ラウンジというのはこの3社だけ。
- エールフランス航空ラウンジ
- KLMオランダ航空クラウンラウンジ
- ヴァージンオーストラリア航空
でもって2019年からはこれらも利用不可となり、デルタスカイクラブのみの利用となる模様。
アメックス・プラチナ、センチュリオン会員
アメックスの上級カードである「プラチナ」「センチュリオン」会員になると、デルタ航空フライト利用時に米国内を含む世界各地のデルタスカイクラブを利用可能になります。
アメックスのデルタの提携カードには「デルタ・ゴールド」もあり、こちらはゴールドメダリオン会員資格が付与されるので、スカイクラブにはゴールドメダリオンの利用規定が適用されます。
その点、アメックスプラチナ・センチュリオン会員はスカイチームエリートプラスの会員資格・特典は付与されませんが、スカイクラブの利用は可能となります。
デルタ・アメックス | デルタ・アメックス ゴールド |
アメックス プラチナ |
アメックス センチュリオン |
|
---|---|---|---|---|
年会費 | 12,000円 | 26,000円 | 130,000円 | 350,000円 |
メダリオン資格 | – | ゴールド | – | – |
デルタスカイクラブ | – | ゴールドメダリオンでの利用規定 | 無制限 | 無制限 |
デルタリザーブクレジットカード会員
こちらは米国在住者向けのクレジットカードになるので、残念ながら日本人には縁が無さそう。
日本とは違い、アメックスのデルタ提携カードは全4種。その中で一番ハイグレードなのがこちらの「リザーブ」。リザーブカードの特典の一つにスカイクラブの無制限利用が含まれています。
Blue Delta SkyMiles | Gold Delta SkyMiles | Platinum Delta SkyMiles | Delta Reserve | |
---|---|---|---|---|
年会費 | 無料 | *USD95 (初年度無料) |
USD195 | USD450 |
参考 Delta: Reserve Credit Card
参考 American Express: Delta: Reserve Credit Card
1回利用券を購入する
とは言っても、安くはないクレジットカード年会費をいきなり払うのもちょっと不安。エリートプラスになれるぐらいにフライトをこなすのも今のところ、難しそう。
という方には1回用の利用券を購入して、デルタスカイクラブを利用することが可能です。
参考 デルタ航空:デルタスカイクラブ1回利用券
料金:59.00ドル
*デルタ スカイクラブのご入室および1回利用券の販売枚数には、ご利用人数の制限が適用されます。あらかじめご了承ください。
*デルタ航空運航便利用時のみ利用可能。
少々お値段はお高めですが、乗り継ぎ時間が長時間の場合や、どうしてもシャワーを浴びたい場合などは利用価値はあるかもですね。
コメント
米国国内線とは言え、ファーストクラス客がラウンジを使えないのは酷い。カウンターでラウンジの場所を教えておきながら、ラウンジ入口で横柄に断るのは信じがたい。できる限り乗りたくなくなった。
FというなのクラスJ的な感じなのですが、それでもラウンジ不可はちょっとツラいすよね。米ドメの場合、日本と違ってけっこう長いし高い場合ありますもんね(涙
国際線ビジネス、国内線をファーストでデルタを利用したが、国内線ではラウンジお断りされた。米国国内では発券の時からプライオリティなし。むしろエコノミーより長く放置された。
ラウンジ不可は、読めばデルタのポリシーだと分かった。しょぼい思いをさせてくれたデルタ航空、もう使わない。